【目標管理】2021年3月の振り返り【HR】始業したので、高3のクラス目標を発表しました!

2021年04月04日

【教育哲学】初めて教壇に立つ先生方への3つのアドバイス

いよいよ始業が近づいてきました。

この4月から進学校や私学で初めて教壇に立つという方も多くいらっしゃると思います。

私学で英語教員を12年やってきた僕の経験から、どんなことに気をつけたらいいかを3つにまとめました。


1. 3年間(6年間)のビジョンを持って指導する


特に初めて教壇に立たれる先生にありがちだと思いますが、目の前の担当している生徒たちについ「やろうと思っていたこと」を全てやってしまう傾向にあると思います。僕はそうでした。

もちろん全力を傾けることは大切なことなんですが、その指導内容が「生徒のため」なのか「自分のため」なのかという自問自答は常に必要だと思います。

例えば英語教育では語彙指導、辞書指導、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングとざっくりとあり、その中でもさらに精読とか多読とかディクテーションとかシャドーイングとかリテリングとか、とにかく膨大な指導方法があるわけです。

で、それを全て一学年で詰め込んでしまうとどうなるかというと、よほどうまくやらない限りは一貫性のない授業になって(あるいはそう見えて)しまいます。

3年間なり6年間なりの全体から見たときに、例えば高1なら何に意識させるべきかといったことをすぐには無理でもなるべく早く意識しないといけません。僕はそのために過去に他の先生方が指導した年間カリキュラムや定期テスト問題に頻繁に目を通して、勤務校での進度や指導の勘所の確認を行いました。

皆さんの務める学校は多分僕の学校よりもきちっとしていると思いますので(笑)、もう少し具体的な指示や指導法が提示されかもしれませんが、その空白の「自由度」のあるところでどう指導するかが腕の見せ所だと思います。

その時にコロコロと色んなことをやるような先生だと、生徒はすぐに「ああ、どこかの本に書いてある指導を真似しているんだな」と思い、その授業は僕たち生徒ではなくて先生のための授業だと気づいてしまいます。

当たり前ですが、人間関係がないところに教育は成り立ちませんので、何か一点にフォーカスして指導されるのがいいんじゃないかと思います。


2. 人の技は盗む。けど従属はしない。


勤務校のベテランの先生の授業を見学に行ったり、色んなセミナーや講演会やこういうブログから指導法(=技)を教えてもらうことは勉強熱心な先生ほど多くあると思います。

ですが、表面的な技を真似してもあまりうまくいかないように思います。というのは、その技が使えるのはその先生の持っている価値観(音読は大事、とか)が生徒と共有できているからです。

大事なのは、その技を使う教育哲学です。「こういう生徒を育てたいからこの指導法をとっている」というところまできちんと理解しないと、本当の意味で技を盗んだことになりません。

そして、次に大事なのは盗んだ後です。「策に溺れる」という言葉があるように、使える技があると、実際は必要ないのに、ついそういう方向性に誘導してしまい、結果としてまた生徒から「ああ、この先生は…(以下略)」という状況に陥ります。

本当の意味で技を吸収できればその栄養素だけが身体を循環しているので応用が効くようになります。紋切り型で同じシチュエーションでしか実施できない技であれば、それは上手に咀嚼できていない証拠です。

技に使われないように是非気をつけてください。


3. 授業、部活、生徒指導のどれかのプロになる


最後は授業という枠を超えた話です。

私が大学院を卒業して今の勤務校で教鞭をとった最初のGWに大学時代の同窓会がありました。その時に4年で卒業してすでに現場に出ている同期から言われたのが、この見出しの言葉です。

学校という組織の中で、あるいは生徒との人間関係を作る際に必要なのは、授業指導力か部活指導力か生徒指導力となります。ですが初任の段階からこれらを全て一気にやるのは難しいので、まずはどこか自分が自信を持てるところを一つ育てるべき、という話でした。

何だかすごく肚落ちして、僕は「授業のプロ」になることを自覚して目指してきました。(当然まだまだ途上ですが。)

でも、そうこうするうちに部活においても教育の勘所は同じことだいうことに気がついて指導しているうちに大会でも勝ち上がるようになり、卒業した生徒もよく顔を出して一緒に稽古してくれるようになりました。
 
(ちなみに生徒指導力は正直よく分からないですが、授業担当者として力量がある程度示せればある程度は勝手についてくるのかな、とぐらいに思ってます。)


勤務される学校によって必要とされる力は異なると思いますが、それでもこの3つの力を意識して自身を振り返るようにすると強みや弱みが明確になって努力する方向性がはっきりします。


春から大変な面もあるかと思いますが、それでも「人と繋がる」という面でこれほど魅力的な仕事もないように思います。

これを読まれた先生方が是非とも素敵な先生になって周りの人を幸せにしつつ、御自身も楽しく生きられるようにお祈りしています。

ちなみに先ほど紹介した同期ですが、最近色々な本を出してます。ついでに宣伝しておきますので、興味があれば是非ご一読下さい!

 




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burwonderwall at 07:30│Comments(0)教育哲学 

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