2020年12月23日
【教育哲学】本気が人を成長させる(学年通信より引用)
本日通知表の封入も終わり、晴れて2020年の業務も終了しました。
その通知表に同封した学年通信に各教科担当者からコメントをよせるのですが、今回僕が高2の生徒に向けて書いたものをこちらでもシェアしたいと思います。
(以下引用)
波乱万丈の2020年が何とか無事に終わりました。これだけ色々あったのに、先日の模試や生活実態調査の結果からも、全体として勉強をよく頑張っているように思います。ですが、もしそれが「焦り」の感情に突き動かされているのであれば一度立ち止まってみるべきです。
「焦り」とは、想定されるゴール(あるいはすでに走り出した周りのランナー)と自分の位置との「隔たりの差」を強く認識することで生まれます。走り出しはそれでもよいかもしれませが、走っても走ってもゴールはなかなか見えてこないし、周りのランナーに追いつけるかもゴールに達するまで分かりません。「このままだと置いて行かれる」というネガティブな感情だけではゴールまで走り続けることは難しいと思います。
そこで一度立ち止まり、後ろを振り返ってください。この1時間、1日、1週間、1か月間にどれだけ進んでこれたかをきちんと確認します。その時は自力で越えられなかった坂道も今では何とか登れるかもしれません。「できなかったこと」が「できるようになった」という喜びをしっかりと噛みしめて、またゴールに向かって走り続けます。走ってきた距離が長ければ長いほどより深い自信が生まれます。苦しいことがあっても「今までもできたのだから、ここも乗り越えられる」と自分を信じることができます。
私は君たちが勉強や部活を頑張る中で、自信を持ち、かつ謙虚な人になってもらえたらと思っています。「自信」と「謙虚さ」は一見真逆の性質に見えるかもしれませんが、一人が両方を備えることは可能です。
というのは、「自信」があればこれまでに挑戦したことがないことでも過去の自分の取り組みと成果から「できる」と言えます。ですが、それは逆に言えば、「(今の自分に)できそうにないことが分かる」ということです。だからこそ人の言葉を素直に聞き入れ、さらに学びを深めることができます。これが「謙虚さ」です。(できないことをできるというのは「過信」であり、できることをできないというのは「卑屈」です。)
自分の限界まで知性を磨き、その中で見えてくる自分の限界と真摯に向き合うことが、勉強を通して得られる(知識以外の)産物だと思います。本学の生徒として過ごす(ほぼ)最後の2021年もお互い頑張っていきましょう。
(引用終わり)
実 際、勉強に限らず部活でも芸事でも自分の限界や壁にぶち当たることはあります。何をしても本気であれば。そうやって本気になれるものが多くあればあるほど挫折を味わうことも増えます。ですがそれは悪いことではなく、そうやって「壁の存在を感じること」そのものに成長の種があるのだと僕は思います。(乗り越えられても乗り越えられてなくても。)
逆に言えば、手を抜いて逃げ続ける限り、「負け」も「挫折感」もありませんが、当然成長もありません。
だからこそ、僕は生徒にこれからも、僕のモットーを伝え続けたいと思います。
「やるからには勝て。」
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