2020年07月11日
【教育哲学】中高一貫校で、なぜ中1中2の勉強量が高2高3の勉強量と比例するのか
先日進路の先生から面白い資料を見せてもらいました。
大手教育研究所が出した資料で、中高一貫校における勉強時間を示したグラフとともに「中1中2の勉強時間が高2高3の勉強時間を決定する」と書かれており、入り口でほぼ勝負がついてしまうということでした。
でも、僕は(あくまで仮説としてでしたが)同じことを考えていて、それに則って中1から指導をしてきました。
なぜそういう事象が起こると僕が考えたのか、その理由を説明します。
中1が一番素直に勉強する
確かに中高一貫だと6年ありますが、「言われた通りにきちんとやる」のは間違いなく中1のときです。
勉強に対する不安もあるし、まだ保護者の目も届きやすい時期です。
このタイミングで「楽をさせる」ことは厳禁だと僕は思います。
リスニングのCDを家で聴かせたり、しっかり宿題を出させてチェックしたり、小テストをきっちり行ったり、高3になっても頑張って欲しいことをガンガンやらせます。
「毎日二時間」というラインを意識する
英語の授業がある時だけ宿題や勉強をさせるのでは不十分です。
生徒が毎日取り組めるようにデザインする必要があります。
英語という科目は、
・積み上げ型
・努力が結果と結び付きやすい
・文系理系関係なく大事だと保護者が分かってる
という特徴があるので、生徒の勉強習慣を身につけさせるにはベストな科目です。
他教科も含めて、毎日二時間は勉強させるという意識で宿題を出してました。
(その際に有効なのは間違いなく「自学ノート」です。)
「勉強を頑張っている」と言えるハードルをあげる
そうやって素直に勉強していると、毎日がかなりきついと思います。
それでも中1なら食らいついてきます。
そうやって頑張った経験があっても、中3や高1になるとどうしても「中だるみ」は起こります。
問題はその後です。
例えば高3の生徒が、受験もあるし少しは勉強しようかと思って机につきました。
で、1時間集中して取り組んだとします。
中1でもほとんど勉強しなかった生徒は「今日はよく頑張った」と思うでしょう。
それに対して、中1で毎日2時間勉強していた生徒は、「中1のときの方が勉強していたからまだまだ」と思うでしょう。
この感覚の差こそが、高2高3時の勉強量の差につながるんだと僕は思います。
絶対的な勉強量が足りてないにもかかわらず、「自分なりに頑張っている」とか宣う生徒は間違いなく伸びません。
中1の時よりも勉強して初めて「頑張った」と言えます。
自分の勉強不足を主観的に認識できるようになるためにも、「入り口」での勉強量は本当に大切だと思います。
今回見せてもらった資料はその仮説を裏付けるような内容でした。
あとは今の高2がしっかり結果を出せるようにこちらが頑張るのみです!
(関連記事)
中学生指導の大黒柱、自学ノートについての記事です。
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burwonderwall at 07:00│Comments(0)│教育哲学