2020年07月05日
【英語教育・ガジェット】普通教室にプロジェクターが設置されました。
タイトルにあるように、この6月末についに普通教室にプロジェクターが設置されました!
教員に配られているiPadと接続してミラーリングで投影できるので、準備もすごく簡単です。
ただ、こういう「便利なもの」は得てして生徒を受動的にしてしまいがちです。(テレビを見てるような感覚になってしまう)
そうなると当然生徒の学力は上がらないので、今回はプロジェクターの効果的な使いどころについてまとめてみました。
①確認として使う
プロジェクターを使って初見の内容や新出の内容を扱うよりも、復習や確認に使うと効果的です。
特に文法事項の説明なんかはプロジェクターを使うと「分かった気」になりやすく、生徒自身が実際の理解度を捉えにくくなるのが問題です。
文法書や板書を使って生徒の手と目を動かし、最終的に頭を動かしたいですね。
で、例えば比較を学んだ後でスクリーンに
Mt. Fuji is taller than any other mountain.
とだけ投影して生徒に5秒与えて和訳させ、
「富士山より高い山はない」
と答えを投影して答え合わせ。
こういうクイックレスポンスを10問やっても所要時間は1分未満です。
生徒が慣れてきたらスライドを後ろから戻すだけで、英訳のクイックレスポンスもできます。
このように、生徒の頭を動かす活動に使うと「切り替える」というスライドの強みとリンクして便利です。
②リスニングのディクテーションでヒントを出すのに使う
生徒にディクテーションをさせる場合に使えます。
特に一文単位ではなく、ある程度まとまった分量をまとめて書き取らせたいときに有効です。
例えば、僕は文の最初の2語ずつを投影した状態でディクテーションを始めます。
こんな感じ。
1. There was
2. The man
3. He didn't
4. What did
5. Actually, he
文の最初が分かると、一文の途中で追い付けなくなっても次の文からまた書き取ることができるので、集中力が続きます。
また、下のように途中でヒントを出すことが可能です。
1. There was the park.
2. The man for
3. He didn't recognize because last night.
4. What did
5. Actually, he a ring which his it.
それまであまり聴けてなくて何が何だか分からなかった生徒も、こういうヒントを出すことで空所を埋めるために再度集中して聴くことができます。
空所は元のテクストを白地にして隠すと空所の間隔に意味が生まれて取り組みやすくなります。(板書だとこの間隔を意識して書くのがやや面倒です。)
③授業の展開上、生徒の手元に残したくないものをスクリーンに表示する
例えば問題の途中で答えあわせをするときに、解答冊子や解答の紙を与えてしまうと残りの答えも見えてしまうから配布を躊躇することってありますよね。
でもそれが80字とかの記述問題だと答えを板書するのも面倒だったり。
で、そういうときは答えをカメラで写して、その写真をミラーリングで投影します。
写真を見せられるのはかなり使い勝手がよいです。
僕がよくやるのは小テストの相互採点時に、答えを読み上げた後に写真を投影し、「採点に不安がある人は前に来て確認して」と指示します。
こうするとフレーズの書き取りなどでスペルを一つずつ言わなくてもよいので全体の採点スピードが上がります。(ちなみに僕は、生徒が相互採点した後に提出した合格分のみをチェックしてます。)
後はスピーキングで、「四コマを見せた後、何も見ずにペアでストーリーを完成させる」というタスクを今学期行ってますが、それもスクリーンで四コマを写したり消したりできるので便利です。
手段が目的化しないために
以上思いつくものを整理しながら書きましたが、本当に気をつけないといけないのは道具に使われないようにすることです。
道具に使われてないかをセルフチェックするのに僕が自問するのは以下の4つ。
・同じことは板書でできないか
・プリントの方が便利ではないか
・スライドを準備する時間がかかりすぎないか
・生徒だけが楽になってないか
二つ以上当てはまったら、手段が目的化してしまっている可能性がかなり高いです。
とはいえ、教室にプロジェクターがあると、できることが格段に増えて楽しいですね。
今週に息抜きがてら学年で見ようと思っている映画の予告編をAmazonプライムから流すこともしました。
下手に説明するよりよっぽど興味を持ってもらえます。
これからも面白い使い方を見つけたら紹介します!
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