2019年4月の振り返り【テスト】「ネクステージを制する者は文法を制す」① 取り組ませる順番とペースを公開します。

2019年05月01日

【HR】令和の時代を生きる高1にした10分間の進路指導の話

令和一発目の記事なので、「令和感(?)」のある話をしていきます。

4月に学年全体のLHRで担任団が一人ずつ持ち時間10分で自身の進路選択について話をする企画がありました。

2週に渡って行われ、僕は5人目のスピーカーでした。事前に担任団に断った上で、自分のことよりも「伝えたい話」をさせてもらいました。

以下がその内容です。




「今日は10分間で話をさせてもらうということですが、僕自身の話は簡単に済ませてその後言いたいことを言わせてもらいます。
10分で終わらないと思うので、ベルが鳴ってからまとめに入ります(笑)

僕の話をすると、高校生のときに先生が楽しそうだったので「教師いいな」と思って教師になりました。以上です。(笑)

さて、ここから本題ですが、僕が高1のときに同じように進路指導がありました。

申し訳ないですが、正直意味無かったです。
僕はあの指導によって進路選択というものを誤解してしまいました。それは、「高1の僕が将来の仕事を決めないといけない」という誤解です。

例えば、この1年で君たちは文理を決めていくわけですが、周りからこんなこと言われてませんか?

「文系は仕事ないから理系に行きなさい」

僕が高校生の時にすでに言われてましたね。
ではこの中で、文系を選んで仕事なくて餓死した人を知ってますか?
いや、いないですよね(笑)

そういった君たちの「不安感」を煽る言説は他にも沢山あって、最近よく聞くのが、「AIに仕事を奪われる」というものですね。

こういった「不安感」に圧し潰された人は「安定」を選びます。公務員とか、医者とか、とりあえず数十年単位で人生保証されてそうな仕事を、わずか16歳で選択するわけです。

しかし、こういった「不安感」の背景には「仕事は一生に一つ」という考えが隠れています。
もっと言えば「仕事=人生」という考えです。これは完全に昭和の価値観ですよ。
君たちでも終身雇用の時代は終わったということは聞いたことがありますよね?
その時代の変化を受け入れずに古い価値観に無理にしがみつくから、「不安感」が生まれてしまうのです。

これからの令和の時代は間違いなく「不安定」な時代だと思います。しかし、「不安感」と「不安定」は全くの別物です。

君たちが歩くとき、常にバランスは崩れています。「不安定」にならないと次の一歩は出ないのです。だから不安感に負けてしまう人は、「一歩足を出すのが怖い」と言っているようなものです。

僕の大学の同期で外資系のコンサルティング会社に勤めている人がいます。
この冬に会って話をしましたが、ぶっちゃけた話で、年収1400万と言ってました。
役員になると年収は億単位らしいです。

「僕の学校の生徒は医者を目指す子が多い」と言うと、彼は「確かに医者は勝ち組だよねー」と言ってました。
でも、その翌週から「シンガポールで1週間ゴルフしてくる」と言う彼の方がいわゆる「勝ち組」ではないのかと思わずにはいられませんでした。

医者という職業自体は崇高だと思います。しかし、もし君が年収や地位にひかれて医者を目指し、その一方で同級生が彼のような生き方をしていたら、果たしてそこに後悔はありませんか?
僕は教師と決めてこの仕事を選びましたし、よい仕事だとは思いますが、もう少し周りを見れば良かったと思っています。

高校生で仕事を決めると言っても、分かりやすい仕事の情報しか入ってきません。医者とか弁護士とか、資格があるような仕事です。
でも、世の中には高校生の間では知る由もないような職種が沢山あるのです。ましてや今は「不安定」という名の変化の時代です。YouTuberなんて仕事が数年前まで存在すらしなかったように、君たちが大学生になったときに面白い新しい仕事が生まれている可能性は十二分にあります。
そういった世の中を無視して高校生の間に仕事を決めてしまったから、僕が高1の時の進路指導は意味が無かったのです。

では、何を基準に仕事を決めるのか。
それは「君たちが人生で何を大切にするか」です。例えば、「高い収入が欲しい」、「家族との時間を大切にしたい」、「海外で生活してみたい」……色々な生き方の中で、自分が何をすれば幸せを感じるのか。それを考える高校生活であって欲しいし、仕事というのはその人生の目的を叶えるための手段です。
ただの手段なんだから積極的にブレましょう。「この道と決めたんだから脇目も降らずに行く」というのは強さではなく弱さです。大事なのはゴールであって手段ではないはずです。
たかだか16歳が決めたことで人生100年過ごせると思わないでください。

(ベルが鳴る)

では、最後に質問をします。

現代科学で分析したときに「絶対飛ばない」と言われている飛行機を飛ばした人がいます。誰でしょうか?

答えはライト兄弟です。
彼らの飛行機は科学的に分析したら飛ぶはずがないそうです。でも彼らは飛ばした。
何回失敗したかわかりません。どれだけ練習したかわかりません。彼らの本気が飛行機の性能をカバーするだけの操縦技術につながり、彼らは空を飛んだのです。
そしてそれを見た人たちが飛行機の可能性に気付き、結果として今度の10連休に君たちは遠くまで旅行ができるわけです。

では、ライト兄弟には飛行機を作る適性があったのでしょうか?
恐らくないですよね。あったのは飛行機作りの適性ではなく、「絶対に飛ばす」という本気さだけです。

君たちも仕事を選ぶときに、「自分には向いてない」とか「適性がない」とか言って諦めるのではなく、本気になれるものであれば大丈夫です。

是非後悔のないように、自分の人生を自分で決めて下さい。長くなりましたが僕の話は以上です。」


burwonderwall at 18:08│Comments(0)HR | 教育哲学

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