【教育哲学】教員11年目に英語科主任になったので、こっそり改革を狙っていく話【心理学×教育】英語科が現状持っている課題と、組織改革を目指す上で役立つ知識

2019年04月14日

【心理学×教育】目標を立てるときに「MACの法則」を知らなくて人生損したよ、っていう話

4月なので、生徒に目標書かせたり、あるいは自分自身でも目標を書いたりする人も多いと思います。

でも、目標なのか夢なのか妄想なのかよく分からないことを書く生徒っていませんか?

例えば全然勉強してないのに「英検一級合格」とか「東大現役合格」とか。
全然練習してないのに「インハイ出場」とか「全国制覇」とか。

「いや無理だろ」って思っても、冗談だと断言できない限り教師としては言えないですよね。夢を潰すようで。せいぜい「それならもう少し頑張らないとな~」みたいなぬるい声かけが精一杯です。

問題は、そうやって生徒が誤った目標の立て方を学んでしまうことです。目標というのは達成されなければただの空想です。逆に言えば、達成する気のない目標をいくら立てたって無意味どころか無駄な時間を使った分むしろ有害ですらあります。
それを「正しい目標設定」として学校現場で教えていたのです。僕が。

正しい目標の立て方として「MACの法則」を知っておくと実現可能性が上がるし、上の例みたいな状況で生徒の妄想をスルーしなくてもよくなります。
また、教員自身の目標の立て方としても知っておくと非常に有効で、そちらも生徒のためになります。

では「MACの法則」がどんなものかを説明します。


まず、MACとは以下の単語の頭文字です。

  1. Measurable(メジャラブル)
  2. Actionable(アクショナブル)
  3. Competent(コンピテント)


目標を立てるときに「1.数字として測定可能であり、2.その目標を達成するために具体的な行動に置き換えることができ、3.それは自身の価値観にあっているのか」ということを満たしていれば達成や効果が上がるというものです。(DaiGoさんのブログに詳細がありますので興味があればそちらもご覧下さい)

で、例えば先程の「英検一級取る」という目標であれば以下のように再定義できます。
1.合格するために単語の問題で90%以上取る
2.単語帳を1週間で全て目を通す。それを10回行う。
3.英検一級を取得することで希望の仕事(通訳とか)につける可能性が上がる。

もちろん単語だけでは受からないので、読解やリスニングなどそれぞれMeasurableでActionableな目標を立てる必要があります。

こうやって頭の中で「漠然とした目標(=夢)」を「具体的な目標」に落とし込み、それを達成するための方法を思考実験して仮説を立て、それらを実行することで達成率や効果が上がります。

僕も34歳の目標を立てた時点でこの「MACの法則」を知らなかったので改善点だらけですし、今まで担任してきて無責任な目標設定のやり方をしてしまったことを非常に後悔しましたが、皆さんは是非この法則を有効に使って、生徒の人生を助けてあげてください。


前回の続きで英語科の改革について書こうと思ったんですが、こっちの方が緊急というか旬なネタだと思ったので、割り込む形で記事にしました。

次回は僕のダークサイドが前面に出てくる記事になるので、同僚が読みませんように、と願いながら書きます(笑)


burwonderwall at 23:20│Comments(0)心理学×教育 

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