2019年02月22日
【文法指導】倒置の教え方
中三の文法指導が全て終わりました。
あとは教科書の長文をリスニングさせて、速読させて、精読させて、暗唱させたら3年間の指導もおしまいです。やれやれ。
さて、中学最後に指導したのが倒置です。
「倒置を制すものは受験を制す」
というのは僕が勝手に言ってることですが(笑)、それぐらい大事なところだと思います。
倒置はただでさえ分かりにくいので、「説明はなるべく分かりやすく」を心がけています。具体的な話は以下。
一言で倒置と言っても色々あります。簡単なものから紹介し、中3生徒にも分かるような説明とやるべきことをそれぞれ紹介します。
難易度①So do I.とか仮定法のHad I knownとかの、形が決まっているもの
→覚えましょう。理屈とか考えるより口に出して覚えた方が早い。定型なので、倒置というよりフレーズとして覚えてもよいです。
仮定法の倒置は音楽で刷り込むのもいいですね。(→参考「仮定法で使える洋楽」)
難易度②否定語句を先頭に出して、その後ろが疑問文の語順になるもの
Little did he dream that he would succeed the business.
→英作文で書けるようになる必要はないので、まずは元の形に戻せて読み取れるように。整序英作文で慣れるのがよい。
→明らかに普通の語順ではないので、倒置であることに気づくことは容易。あとは焦らずに元の文に置き換えることができれば意味は取れる。
難易度③場所を表す副詞句が文頭に来て倒置を起こす場合
At the end of the street stood a tall stone gate.
→これもわざわざ英作文で書く必要はないし、整序英作文もしなくてよい。読み取ることだけ必要。
→ただし、パッと見簡単そうなのが恐ろしいところ。
→できない人は「自分の知らない特別ルールがあるかも」と逃げて適当に処理してしまう。ロジカルに考える。
→具体的には、「最初の前置詞+名詞が主語にならないこと」と、「standを他動詞で使うのは見たことがない」ことから倒置に気づけるはず。
→品詞と文型の知識が問われるので和訳の問題になりやすい。
→やってることはthere構文と同じ(VSの語順、Sは新情報だから不定冠詞がつく)なので、過度に苦手意識を持たないこと。
→慣れてきたらパズルみたいで面白い。
以上が倒置を教える際のポイントだと思います。
やはりハイライトは、「there構文と同じだよね」というところですかね。
文法学者を育てるわけではないので、既習事項と似ていることを引き合いに出して、「それなら分かる」と思わせることが文法説明の肝です。
(他にも例えば、
「知覚動詞→第五文型」とか、
「be to不定詞」→「現在進行形」+「動名詞/to不定詞(remember doing /to do)」とか)
以上が僕が倒置を教える際のポイントでした!
さて、今日は九州の名門である久留米附設に授業見学です。少し遠いですが、懇意にして下さっている先生もいるので非常に楽しみ。
学んだことをまた記事にしたいと思います!