2018年10月04日
【英語教育】問題演習の甘い罠
現在中3を受けもっています。
中1から3年目となりますが、中高一貫校において中3、高1は「中だるみ」の時期と言われます。
そんな中3に、この冬Z会のトップレベル模試が控えています。
うちにとっては最初の模試になるので、是が非でも結果がほしいところですが、あえて問題演習は行わないようにしています。
その理由を説明します。
<問題演習のメリット>
しかし、以下の点を見落としてはいけません。
一例ですが、以下のように取り組ませます。
問題演習のメリットは「短期的には結果が出る」ので、勉強に対してガツンとギアをあげたいときに集中的にやらせて、生徒に勉強へのモチベーションを上げるのに使いたいと思っています。
中3の模試はもちろん大事ですが、今は我慢して、やるべきことをやらせます。
以上「問題演習の甘い罠」でした。
①短期的には結果が出る
問題を数多く解くことで、解法や記述のしかたに習熟し、結果が出やすくなります。
しかし、以下の点を見落としてはいけません。
<問題演習のデメリット>
①英語力そのものは上がらない
問題演習とは「知っているはずのことを本当に知っているのか」を確認する場です。それまでに勉強してきたことを運用し、表現することでより習熟していきます。
しかし、知らないことがある段階では問題演習は非効率的で、英語力そのものは上がりません。
例えば、足し算しか知らない子どものドリルにいきなり「7×8=?」が出てきても対処の使用がないし、答えを見て「7×8=56だ!」と覚えたとしても九九の概念や全体像が見えてないと一つ覚えたところで意味がないですよね?英語の問題演習も同じだと僕は考えてます。
②基礎が疎かになるきっかけを作る
問題演習で英語力はつきませんが、「勉強した気になる」のが恐ろしいところです。しかもその場で正解・不正解が出るし、解いたら終わるので、問題演習に慣れてくると「気持ちいい」んです。
それに対して英語力を上げるために必要な暗唱やシャドーイングは終わりが見えないし、本当に力がついてるのか計りにくいので、問題演習よりも「面倒なもの」に感じられてしまいます。これが一番の問題です。
ではどうするかというと、僕の授業でも教科書の長文を用いて問題演習の形式をすることはあります。しかし、「問題を解いて終わり」ではなく、「解いてから始まり」というのが基本的なスタンスです。
ではどうするかというと、僕の授業でも教科書の長文を用いて問題演習の形式をすることはあります。しかし、「問題を解いて終わり」ではなく、「解いてから始まり」というのが基本的なスタンスです。
一例ですが、以下のように取り組ませます。
長文素材のリスニング、T/F、自作の読解問題演習が終わった後に…
①生徒に文中で大事そうなところに下線を引かせる。
「大事そうなところ」は自分で考えさせるのがよいと思います。その際に役に立つのがすでに行った問題演習です。何を間違えたか、何ができなかったという自分の理解度を知っています。
②下線を引いたところを音読、暗唱、日本語を見ながら英作文をさせる。
こうすることで、自分の弱点を克服しつつ、表現を増やします。
③定期テストで割ときつめの英訳の問題とか並び替えの問題を出す。
テストの波及効果で①②の活動を「ただの努力目標」では終わらせません。
①生徒に文中で大事そうなところに下線を引かせる。
「大事そうなところ」は自分で考えさせるのがよいと思います。その際に役に立つのがすでに行った問題演習です。何を間違えたか、何ができなかったという自分の理解度を知っています。
②下線を引いたところを音読、暗唱、日本語を見ながら英作文をさせる。
こうすることで、自分の弱点を克服しつつ、表現を増やします。
③定期テストで割ときつめの英訳の問題とか並び替えの問題を出す。
テストの波及効果で①②の活動を「ただの努力目標」では終わらせません。
授業の中で①②を一回やってやり方を示してやれば、その後場合によっては③だけでもいいと思います。(僕はそうしてます。)
つまり、「①②はテスト勉強として自分でやりなさい」ということです。
中高一貫高の強みを活かして、中学生の間は「覚える」ということを中心にして
英語の基礎力や語感を育成します。
脳科学的にも15歳ぐらいで「覚える脳」から「考える脳」に変わっていくそうです。
なので、問題演習を中心にした授業は高2ぐらいからでいいと僕は思います。
(ちなみに僕が前の学年を教えたときは高3の2学期からでした。2学期の間に長文を100以上読ませる方法)
中高一貫高の強みを活かして、中学生の間は「覚える」ということを中心にして
英語の基礎力や語感を育成します。
脳科学的にも15歳ぐらいで「覚える脳」から「考える脳」に変わっていくそうです。
なので、問題演習を中心にした授業は高2ぐらいからでいいと僕は思います。
(ちなみに僕が前の学年を教えたときは高3の2学期からでした。2学期の間に長文を100以上読ませる方法)
問題演習のメリットは「短期的には結果が出る」ので、勉強に対してガツンとギアをあげたいときに集中的にやらせて、生徒に勉強へのモチベーションを上げるのに使いたいと思っています。
中3の模試はもちろん大事ですが、今は我慢して、やるべきことをやらせます。
以上「問題演習の甘い罠」でした。
この記事へのコメント
1. Posted by wonderwall 2019年01月06日 23:13
一部加筆、修正